未来を充電する蓄電池
社会課題解決への挑戦
持続可能なエネルギーシステムの要
1. 蓄電池が解決する社会課題
再エネ活用と安定供給
変動する太陽光・風力発電を安定化させ、電力系統への大量導入を可能に。脱炭素化を加速します。
電力系統の強靭化
需給バランスを最適化し、電力品質を維持。大規模停電リスクを低減し、安定供給に貢献します。
災害時のレジリエンス
非常用電源として機能し、停電時も最低限の電力確保を支援。地域グリッドの自給率を高めます。
エネルギーコスト最適化
電気代の安い時間帯に充電し、高い時間帯に放電。自家消費促進で家計・企業コストを削減します。
2. 市場概況:グローバル成長と日本市場
8.07兆円
世界市場予測
(2040年)
18.0%
世界市場CAGR
(2023-2032年)
300万台超
日本市場 累積出荷
(2030年予測)
世界の定置用蓄電池市場規模予測 (容量ベース)
再生可能エネルギー導入の波に乗り、2032年には2022年の6倍以上の市場規模へ。
日本の定置用蓄電池 単年度出荷台数推移
2019年以降成長が加速。2023年度は前年比125%の記録的な成長。
3. 技術トレンド:進化する蓄電池テクノロジー
リチウムイオン電池:2大主流技術
定置用市場の9割以上を占めるリチウムイオン電池は、LFPとNMCの二種類が主要です。
安全性・寿命のLFP、エネルギー密度のNMC。用途に応じた戦略的選択が進む。
- LFP(リン酸鉄リチウム):高い安全性、長寿命、コスト優位性が特徴。定置用・商用利用で強みを発揮。
- NMC(三元系):高エネルギー密度で小型化・軽量化に貢献。EVなど長距離走行向けに最適。
未来のゲームチェンジャー:全固体電池の可能性
可燃性電解液を使用せず、安全性と性能を飛躍的に高めた次世代技術。
既存LIBの約2倍
わずか3分で80%充電
発火・液漏れリスク減少
数千~数万サイクル対応
極低温~高温でも安定稼働
実用化に向けたロードマップ
主要メーカーは2020年代後半〜2030年頃の商用化を目指し、開発を加速中。製造コストと量産技術の確立が普及の鍵。
4. 未来展望:市場を牽引する4つの力
再エネ導入拡大
不安定な再エネの安定化に不可欠。導入目標達成を強力に支援します。
電気料金の高騰
自家消費・ピークシフトによるコスト削減ニーズが加速しています。
政府の強力な支援
補助金・税制優遇が導入を後押し。グリーントランスフォーメーションを推進。
BCP・防災対策
大規模停電への備えとして、事業継続計画の要となっています。